前月のレビュー

ドナルド・トランプ氏が米大統領選挙に勝利したことは市場にとって大きなサプライズとなりました。

結果を受けた当日の午前中は市場急落となりましたが、すぐに投資家の焦点がトランプ次期大統領の財政政策へと移り、政府支出、減税、インフレ刺激により経済成長の兆しが見えたことで楽観的な見方が広がり、米国市場へ大規模な資本が流入、米国の株式および通貨ドルは大幅に上昇しました。

日本株式市場もドル高円安が歓迎され上昇しています。

その一方で、新興国市場および日本を除くアジア諸国については、トランプ次期大統領の政策が自国経済成長へマイナスの影響を与える可能性が懸念され、株式市場、通貨共に下落圧力の強い展開となっています。

債券市場についても米連邦準備制度理事会(FRB)がトランプ政権下でより積極的なペースにて政策金利の引き上げを行うことが予想され下落となっています。

 

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ポートフォリオレビュー

11 月の株式市場は、米国の大統領選挙の結果が起因し、全体的に変動率の高い展開となりました。

MSCI 世界株価指数については、米国の株式市場が堅調に推移したことからプラス 1.25%となりましたが、その一方で MSCI 新興市場株価指数については、新興国から大規模な資金が流出したことからマイナス 4.67%となっています。

 

【米国】:

第45代米大統領にドナルド・トランプ氏が当選、世界が驚く結果となりましたが、選挙前の悲観的な観測とは反対にトランプ政権の財政政策がもたらす経済成長への期待が高まっています。

公約に掲げていた財政政策の拡大がインフレ上昇につながる可能性があることから、12 月に FRB が利上げに踏み切ることは確実視され、また、引上げペースも加速すると見られています。

 

【欧州】:

欧州市場はイタリアの国民投票を 12 月に控え首相交代の可能性もあることから政局不安が依然として広がっています。

 

【新興国】:

11 月の新興国市場は米ドル高とトランプ新政権による政策が新興国に与える影響が不安視されたことを背景に資本の流出が続いています。

また、FRB による 12 月の利上げも確実視されていることから短期的に資本流出は今後も続くと見ています。

 

【日本】:

11 月の日本株式市場は円安を主な背景とし堅調に推移、月間で 5.5%上昇しました。

しかしながら、経済見通しについてはトランプ氏が次期米大統領に選出されたことで、世界貿易に対する新政権の政策の方向性や、トランプ次期大統領が環太平洋経済連携協定(TPP)に対して否定的な姿勢を示していることから、不透明感が増しています。

 

以上。2016年もありがとうございました‼

よいお年をお過ごし下さいませ‼

 

西海行政書士事務所・総合コンサルタント

代表 西海 雅規

行政書士 / ビジネス法務エキスパート

宅地建物取引士 / 空き家相談士

ファイナンシャルプランナー / 証券外務員 /貸金業務取扱主任者

ライフコンサルタント (一般、専門、変額課程取得)